エルサレムウィンドウ ベンジャミン族
 
             
  画寸:29.5×21.4cm 額寸:59×47.5cm
技法:リトグラフ
制作:ムルロー工房(パリ) 1962年
出版元:アンドレ・ソーレ(モンテカルロ)
著者:ジャン・レイマリ―

1959年、ユダヤ教の新しい教会の建設に際し、そのステンドグラスのデザインを依頼されました。
そこでシャガールは旧約聖書からイスラエルの祖となる12の部族をモチーフにデザインを起こします。
彼らしい色彩豊かな美しいステンドグラスは現在もエルサレムの西に位置するヘブライ大学付属ハダッサ医療センターの中に見ることができます。

本作品はその完成を記念して刊行された一冊の版画集よりの1枚となります。
版画集には12枚のリトグラフと下絵(12枚)のリトグラフ、オリジナルの扉絵のリトグラフ2枚(計26枚)が収められています。

日本でも人気の高いシャガールです。
その多くは非常に高値で取り引きされており、ジクレー版画での後刷りも多数作成されています。
こちらの作品は版画集の1枚であるため、作家サインもエディションも入っておりませんが、
その分、価格もおさえめになっております。
作家本人が生きている当時に作られた確かな作品であり、シャガールはもとい、絵画作品を購入される最初の1枚に最適です。


とはいえ
本物である以上、日常生活においては高級品であることには変わりません。
ですが、高級額にポスター入れるとか、どこの馬の骨だかわからないスタッフで作られたジクレーを買うくらいなら、当時の最高峰の工房で作られたこちらを飾られた方がいいのではないかなと思います。
 ※絵柄にこだわりがあったら別です。私も手の出ない作品のポスターとか画集は大切ですし。

一部上場の大企業のオフィスにお邪魔して際などに、色あせたシャガールのポスターなぞが飾られているのを見ると、非常に残念でなりません。
固定資産にもならない金額で本物を見せられるなら、社員の情操教育の一環だろうと思いますけど。